|  オリエンは、18時半より地下1階会場にてはじまる。  | 
									
									
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										|  主催者側の挨拶があった後に、オリエンを深く理解してもらうためにと いうことでビデオ上映約15分ほど。  | 
									
									
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										|  MDで録音を開始。  | 
									
									
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										|  英語圏以外の後進国の人々を取材したもの。現地の言葉が、英訳として 字幕で出ていてついていくのにかなり必死。ざっくりとはわかる。  | 
									
									
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										 ビデオ上映後、オリエン資料が配られる。  
												
									
												
              ○オリエンシートは1枚。 
												
									
												
              ○水に関する憲章文が書かれたものが1冊。  
												
									
												
              ○ロゴのデータのCD-ROM1枚。 
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											 クライアントより、補足の説明。明日の朝集合、ということで解散。 
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              20時30分ホテルに戻り、通訳の人に、再度オリエンをしてもらう。 
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										|  22時30分、オリエン資料の和訳終了。 やっと、ここで何を言っていたのかが詳細にわかる。 (オリエン内容がわかってよかった!ってな感じで張り詰めていたものが、取れたのか、どっと疲れを感じる。語学力がないってそれだけで疲れるらしい。)  | 
									
									
										
											
												
													| オリエン内容をざっくりと(といっても、渡されたのはコレ1枚)  | 
												 
												
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													 <ターゲット並びに、彼らに伝えたいこと>  
															
												
															
                    ■政界、財界のトップや社会的リーダーの人々から、路上にいる老若男女にいたる先進国のすべての人。 
															
												
															
                    ■そんな社会的背景の違うすべての人々に、彼らが当り前に飲んだり、使用している水は、後進国の人々には当り前ではな  いこと。不衛生な水で暮らしていることを知らせてほしい。 
															
												
															
                    ■また、地球に住む人間としてすべての人々がきれいな水を飲むことができるようにすることに責任があることを自覚させ  てほしい。  
															 
															
												
															
                    ※なんらかのアクションを起こさせてほしいとも書いてあった。  | 
												 
											 
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										|  軽いディスカッションを済ませ、夕食を摂りに行き、戻った時刻が深夜12時半。  | 
									
									
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										|  本格的にディスカッション。  | 
									
									
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										|  何をいうべきかについて討論する。(カンヌに着いて以来の早起き習慣が裏目に出て、既に、眠気襲来。)  | 
									
									
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										 (以下、●は話し合った内容) 
												
									
												
              ●水が信じられないほど汚いということ。 
												
									
												
               コレラ菌が入っていたり、さまざまな雑菌が入っていたりする。  | 
									
									
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										 ●先進国に住んでいる自分たちが受けた 
												
									
												
               「水が、ここまで汚いという衝撃と事実」を具体的に印象的にシンプルに表現するべきだという結論に収束する。(眠い。)  | 
									
									
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										 ●我々が使い終わった水(排水)で暮らしてるようなものだ。  
												
									
												
              ・いや、まだそれの方がキレイかもしれない。 
												
									
												
              ・トイレの水の方がキレイかもしれない。そんな水だ。 
												
									
												
              ・おしっこの方がましかもしんない。そんな水だ。 
												
									
												
              ・水が凶器になってる。 などなど意見がでる。(真剣なのに、やっぱかなり、眠い。)  
												
									
												
              ラフを書いてみる。他も考えてきそうなのはやめようという意見で次次と。  | 
									
									
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										|  排水とかトイレの水とかおしっこ以上にふさわしいものがあるかどうかは仮眠を摂ってから詰めるということで解散。  | 
									
									
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										|  1時間半後、集合。このとき、午前6時。  | 
									
									
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										 第2次思考タイム。 
												
									
												
              ここで、グランプリを取るためには、もっとドギツイ、人に迫った 広告にするべきではないかという別の考えに至る。 
												
									
												
              (振り返ると、理性というより、感情で生きている時間帯だった気がする。)  | 
									
									
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										 (以下、話し合った内容) 
												
									
												
              ●水を飲まないと死ぬ。 
												
									
												
              だから飲む。  
												
									
												
              なのに、水があまりに汚いために、水を飲んでも死ぬ。 
												
									
												
              飲んでも、飲まなくても死ぬ人たちがいるって、皮肉な話でしょ。  | 
									
									
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										 この皮肉な現実を、先進国の人々に伝えるべきじゃないのか。 という結論に。  
												
									
												
              このとき、午前11時。提出まで、あと約9時間。  | 
									
									
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										 12時会場へ。ビジュアル探し開始。 ビジュアルは、上記のような内容を伝えるのを優先で考えることに。  
												
									
												
              ●コップの水を飲んでいる後進国の子どもにするか、 
												
									
												
              ●手ですくって飲んでいるようにみせるか 悩む。用意されたフォトストックからは、なかなかふさわしいものが見つからない。 
												
									
												
              というか全然見つからない。どうしよう!ということで、合成して使うことに決める。  
												
									
												
              結局、ビジュアルは、汚い水を飲んでいる感じ、後進国の感じを強く出すために後者に決定。  | 
									
									
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										 英訳、非常に難航する。  
												
									
												
              日本語の味というかニュアンスが、英語に変換すると、すごくプレーンな表現になってしまう。これでは、このコピーに(この企画に)こだわる意味がない。通訳の女性といっしょに、粘りに粘ったけれど。  | 
									
									
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										 このとき、あ、このコピーじゃ英語にしてもだめなんだ!別案に変更すべきね!と冷静に判断することができれば、また別の道があったでしょう。振り返ると、YES、NOで白黒はっきりつける英語文化圏の広告で勝負するには、そして、世界中の人が見るという状況において勝負するには、ビジュアルにキャッチのあるものを使って、シンプルな事実を書いたコピーと合わせた方がよかったのだろうと思う。でも、ま、この時点では、今まで考えた別の案に変えるとか、検証するという気持ちの余裕も時間の余裕も、もうなかったんですけどね。  | 
									
									
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										|  英訳が最終的に決まったのは、午後7時頃。  | 
									
									
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										|  英訳したものをレイアウトして提出。午後8時。  | 
									
									
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										結果。1位フィンランド。2位アメリカ。3位イタリア。 
												
									
												
              1位のフィンランド案は、「あなたのおしっこは、15億人の人が飲んでる水よりキレイだ。」という内容。シンプルで、強い、と思った。 
												 
												
									
												
              コンペを終えて言えるのは、やり終えた感も、疲労感も、後悔も悔しさも全部、味わえてよかったということだ。  
												
									
												
              聞くのと、やるのとでは、まったく違うから。  
												 
												
									
												
              カンヌに限らず、また、是非コンペに出たいと思う今日この頃。 |