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約30カ国の代表が参加し、オリエンから24時間でグラフィック原稿を提出するヤングコンペ。
そこで私たちが教えられたのは、ごく普通で、本当に当たり前のことだった。
 6月14日夕方18時。会場内の奥地に設けられたブースで、オリエンテーションが始まる。
今年の課題は「アテネオリンピック」。去年までずっと公共広告が課題だったので、意外なオリエンに会場がどよめく。コンペ責任者の簡単な概要説明のあと、オリンピックのスタッフがその思いを熱く語った。
▼目  的・・・・・ アテネオリンピックが来ることを告知する。
▼ターゲット・・・・ すべての一般市民
▼ビジョン・・・・・ アテネは、オリンピック発祥の地。その原点に戻ってくる。
 テーマは「ヒューマン・スケール」。商業的、政治的な色が濃くなっている近年のオリンピックとは一線を画し、本来の人間の体の限界への挑戦。
人間と人間のぶつかりあいの場としてオリンピックを見直す大会にしたい。「アテネオリンピックは、人間の肉体の限界に挑戦するというオリンピック本来の思想に立ち返る。その特異性を、きちんと伝えて欲しい」。写真などを交え、そのオリエンは1時間弱におよんだ。


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