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 カンヌでの公用語は英語。慣れない英語でのオリエンに、必死で耳を傾ける。
「GBC(Global Business Coalition)というNPOがクライアントで、大企業にエイズ問題に取り組んで欲しいと訴える広告」というのが今回のテーマでした。
 ただのエイズ啓発広告ではなく、大企業を相手にする、という要素も入っているせいですごく複雑で、オリエン後はいろんな国の人たちが、「わかんねーよ」とか「難しすぎるぜ」とか英語で言っていたのでした。

 オリエン会場にもなった作業スペースは、カンヌ広告祭メイン会場の地下の、壁で仕切られて他の人が入れないスペースでした。中に入ると個別ブースはかなりオープンで、作業中も隣の国の人びとと「できたー?」とか会話をしたり、みんな切羽詰まりながらもコンペを楽しんでいるようでした。敵というより、戦友という雰囲気でした。


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