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ロコ情報スペシャル!
埼玉篇

 昨年、フィルム部門AカテゴリーでACCゴールドを獲得したテレビ埼玉の「私CM」。一般の県民から出演者を募集し、個性を引き出した高いクオリティの作品と話題を呼びました。今回のロコ情報では、同CMの企画の根幹、なぜ県民を起用したのか、クオリティの秘密などについて、テレビ埼玉のオフィスに直撃インタビュー!

県民一人ひとりとカンケイを

 これまでACCシルバーや地域賞の受賞はありましたが、ゴールドは初めて。たまたま編成局の歓送迎会の最中に発表があったので、みんなで必死でACCのホームページを検索しました。「もしやゴールドじゃない!?」となってからは大盛り上がりで、弊社社長の平本(「私CM平本一郎篇」主演)にも電話して喜び合いました。
 「私CM」は、「テレ玉くん10周年記念キャンペーン」の一環として始めました。テレ玉くんは当局のキャラクターで、10年前に彼が生まれてから局に色が出た。それまで、テレビ埼玉なのに「埼玉テレビ」と呼ばれたり、「テレさい」と省略されたり、呼称すら定まっていなかったんです。
存在感の薄さを打開しようと、電通さんご協力のもとブランディングに着手して、愛称を「テレ玉」とし、「あなたにカンケイあるテレビ」というタグラインを掲げました。一番大切なのは、地域に密着し、視聴者一人ひとりと密に関係性を持つことだろうと。
 こうしてコーポレート・アイデンティティは確立しましたが、さて10年経ってみて、果たして本当に「あなたにカンケイあるテレビ」になれているのだろうかと。そう考えると、納得のいく状態ではなかった。そこで、ずっと担当していただいているプランナーの山田慶太さん(電通)に「埼玉に住んでいる一人ひとりの“あなた”と個別にカンケイを持てることをやりたい」と相談しました。それに対して山田さんが提案してくれたのが、この「私CM」なんです。

出演する県民と、信頼関係を築いてから撮影

私CM「長島剛士 篇」
私CM「富岡篤哉&富岡壱成 篇」

 CMは一般的に、企業や商品をPRするオフィシャルなもの。それを、県民一個人のPRにしてしまうという企画です。PRする内容は、「特技を見てほしい」「彼女募集」「単に目立ちたい」など、政治・宗教・営利目的以外であればなんでもOK。テレ玉が個人の思いや夢を表現することでその方と深い関係が持てますし、放映日時をお知らせして知り合い等々に広めていただくことで、周囲の人々ともつながることができます。
 年に4本制作しますが、1本ずつ作るとお金がかかるので2本分ずつ出演希望者を募集しています。だいたい150人くらいの応募者の中から、書類選考で「思い」をポイントに4人くらいまで絞ります。その後、個別に面談をし、決定します。最終的に残った出演者の方には、山田さんとスタッフが取材。ご自宅にお伺いして思いや特技や好きなことなどについてお話しをすることで、本当にその方の生活やお人柄がわかってきます。コミュニケーションをしっかり取ってからプランニング・撮影しているので、出演者の方が自然で、素のままの持ち味を出せているのだと思います。

ACCゴールドをいただいたドラゴンボートの「中島千裕篇」では、その後、ボートチームにスポンサーがついたそうです。「長嶋剛士篇」の駅員さんは、「指差しがよかった」など、周囲からもらった感想をメールで教えてくれるんです。実際に一人ひとりと関係を持ち、その周囲にも影響が及んでいる実感を得ています。